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お昼は白井さんと一緒に鰻を食べに行き、そのままカフェで麦酒を飲んで帰って参りました。
白井さんはそのまま会社に戻られたのですが、もう日暮れに近い時間になってしまってました。
私は、酔い覚ましに庭のシズカと遊んでおりますと、大工さんたちは仕事を切り上げ、帰って行かれました。
大工の仕事は日が落ちて暗くなると終わりなので、夏と冬では働く時間が大きく違う様です。
「では要さん、また明日、よろしくお願いします」
棟梁はそう言って帰って行かれました。
家に入ると夕飯の匂いがしておりました。
「今日は鱈の鍋にしますね」
と希世さんが言っておられたのを思い出しました。
こう寒いと鍋は一番のご馳走です。
私はふと思い出し、応接間に置いた原稿を取りに行きました。
すると先生の寝室と書斎を繋げた部屋で物音がします。
私はそっとその隣の部屋を覗きました。
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