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「良かったら、夕飯、ご一緒に如何ですか」
そう言う私の横で希世さんもニコニコと微笑んでおられます。
ふと、窓の外を見ると、雪がちらついておりました。
「寒いと思ったら雪ですよ…」
私が窓際まで行くと、庭のシズカがワンワンと啼きます。
「こんな中、帰られるのも大変でしょうし…」
そう言うと希世さんが律さんの肩に手を添えて、
「今日はお鍋にしましたので、温まりますよ…」
と食堂の方へと律さんを押して行かれました。
「すみません…。何かご迷惑では…」
律さんは白井さんがいつも座っておられる席で、小さくなっておられます。
「いえいえ。いつも白井さんが居られますし、迷惑だなんて…」
私はそう言いながら自分の席に座りました。
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