周遊師匠

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お鍋を一旦引き上げると、希世さんは雑炊を作り持って来られました。 それをまた呑水に入れて律さんと私に渡して下さいました。 それに有明の海苔を刻んだモノを載せて戴きます。 「お腹満たされましたか」 希世さんが律さんに訊くと、律さんはお腹を摩りながら、 「もう満腹ですよ…。本当にありがとうございます」 と礼を言っておられました。 希世さんは食卓の上を片付けると、珈琲を淹れて持って来られました。 「律さん、珈琲は大丈夫ですか」 そう言って律さんの前に珈琲カップを置かれました。 そしてミルクと砂糖をそっと差し出されました。 律さんは砂糖を珈琲に数杯入れると、ミルクを入れて匙で混ぜておられました。 もう、珈琲は飲まれた事もあるのでしょう。 「今日はプディングを久しぶりに作りました」 と希世さんは、美味しそうなプディングを出して下さいました。
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