2.この気持ちとは

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「はい、それは恋の芽生えですね」 翌日、学校で唯一の友達である 同級生の佐橋雄大に心の内を相談したら、 そんな答えが返ってきて驚いた。 「葵ちゃん、どうする?どうしたい?」 「‥‥わからない」 そもそも告白されたのも初めてだし、 他人を意識したのも初めてなのだ。 とはいえただひとつ言えること、 それは今に至るまで、 頭の中が彼でいっぱいだということだ。 「恋の芽生え‥‥」 佐橋の言葉を反芻し、僕は考え込んだ。 これが、恋というものなのか。 突然自分の中に現れたその気持ちに 戸惑っていた。 再び彼と職場で会うまで、あと4時間。 どんな顔をして会えばいいのかと ひたすら浮足立つ自分がそこにいた。
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