17、新たな事件

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「どう思います? 藤咲さん」 客人が居なくなった後、部屋を片付けながら高倍が問い掛ける。 腕組みをしながら、康介は答えた。 「なんとも。ただ、この娘さんは母親が思っている通りの子ではなかったのかもな」 「じゃあ、やっぱり家出ですかね。真面目な娘であり続けるのが嫌になったとか」 「うーん。その可能性もあるな」 そう言って組んでいた腕を解き、康介は立ち上がった。 「よし、母親よりも彼女の実態を知ってそうな人に話を聞きに行くか」 「と言うと?」 「学校だよ。友人の方が、親が知らない彼女の一面を知ってるかもしれないだろう」 津木恋月の失踪について調べる為、康介と高倍は彼女が通う高校へと赴いた。
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