静けさの中で

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昨夜見た。 光る箱。 それは裏向きのスマホ。 光る画面は通知。 知ってる。 知ってるつもり。 尚弘は忙しいから。 営業の電話も通知も沢山。 でもね。 知ってるの。 昨日光ったのは、 プライベート用だったはず。 一つの疑惑が疑念を広げる。 あのときの「ちょっと電話。」って、 取り出す仕事用の電話。 そういうことも多々あったけど…。 本当は仕事用のスマホじゃないプライベート用が使いたかったのかな? デートの時、頻繁にトイレしてたのは… もしかして何か連絡したい人が居たの? あの光る箱。 あれは何? スマホの中に流れたのは、 ただの機械の自動発進による何か? それとも誰かさんの愛の言葉?   あぁ、あの光が。 ただ憎い。 通知音もしないように。 寝息も聞こえない中。 ただぼんやりと光ったのは災いの始まり? あれは絶望の光だったのか?
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