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憧れと嫉妬が入り乱れる
彼女は笑顔も魅力的だった・・・・・笑いかけられただけで心臓が止まるほど愛くるしく・・・・・取り巻きとにこやかにしゃべる彼女・・・・・誰もがその声を聞きたいと願った。
学食にいる全員が彼女に見惚れている間も、取り巻きの男子学生を相手に白い歯を見せて笑っている・・・・・声は聞こえないにしても、楽しそうで華やかで、しかも取り巻きの男子学生も完璧と思われるほどのイケメンぞろいだ。
近寄りがたいオーラを放ったまま、呆然と見送る学生達を尻目に食事を終えた彼らは学食を後にした。
残された学生たちは所在なげに彼女達を見送った。
美しい女性の本名も学部も誰も知らない・・・・・
取り巻きの男子学生は確かにこの大学の学生に間違いない、だがこれまで彼女を見たものは誰も居なかった。
あれほど目立つ存在なのに、これまで誰も気が付かなかったのはおかしいと、疑念の声が上がるほど謎めいていた。
誰もがせめて一度でいいから話がしたい………もっと近くで彼女を見たい………女子からの嫉妬と羨望が入り混じり、騒然とした雰囲気でミスキャンパスの選考が近づいていた。
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