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夢
「もう会えない」
「え?」
「ごめん、、もう会わない」
「急にどうした?」
「アイドルになるから、私」
「うん、なればいいじゃん」
「だから、もう会わない!」
「それとこれとは別じゃんね」
「ううん、ちゃんとやりたいから」
「ちゃんとって、別にプライベートまでそんな縛らなくても」
「お願い、チャンスなの!」
「なんで?!一生誰とも付き合わない気?」
「アイドルとして、売れて、ちゃんと自立できるようになるまでは」
「応援もさせてもらえないわけ?」
「それは、ありがたいけど、彼氏としてではなくて」
「何を恐れてんの?」
「スキャンダル?」
「はぁ、、、なんでそうなんだよ」
「ごめん、でも小さい頃からの夢だったから」
「じゃあ!なんで俺と付き合ったんだよ」
「う、、それは」
「アイドルになれるかもってなった途端、俺の事邪魔ってなったわけ?」
「ちがう!そうじゃない!」
「ちがわなくね?」
「諦めてたの!でも、もしかしたら、これが最後のチャンスかもしれないの」
「で、ダメだったらどーすんの?」
「それは考えてない」
「そっか、、もういいわかったよ」
それきり
彼女とは連絡を絶った
誰かの夢が叶う頃
誰かの夢は儚く消える
そうして何事も無かったように振舞った
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