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彩は返答に困り、俯いた。
「でも問題は、彩がOKしてくれるかどうか、なんだよな。僕にも告白しないといけないことがあるから」
「私もあなたに聞きたいことがあるの」
「…どうぞ」
二人はまっすぐに視線を合わせた。
「あなたが時々電話をしている女の人のことよ。エリカという女の人」
知ってたのか…と和也は俯いた。
「僕にとって、とても大切な存在なんだ」
「知ってる。彼女に電話している声を聴いてしまったの。とても、優しい声で話しかけていたね」
「もちろん世界で一番大切なのは君だけど、エリカのことを理解してもらいたい」
「好きな人に、自分以外の大切な女性がいることを…簡単に、受け入れられると思う?」
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