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そんなある日、大学生となり生物学を専攻するようになった悠馬が、あろうことかカメレオンを飼いたいと言い出したのである。
「飼ってもいいよね? 俺がカメレオン好きになったのって、完璧、母さんの影響だから。いつも動物園で食い入るように見てたでしょ。あれで興味持つようになったんだからさ」
…なんという皮肉だろう。
彩は、和也のプロポーズを受け入れていたら今頃どうなっていたのだろうと考えた。
和也と悠馬と私。今頃はカメレオンのエリカを囲んで幸せに暮らしていたのかもしれない。後悔しても遅すぎる。
人生とは後悔できているのかもしれない
…そんなことを思うのだった。
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