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「…先生、こっちこっち! カメ太に先生を紹介させて!」
悠馬が和也の手を引いて案内する。
彩は、二人の変わり者の笑顔と、カメレオンのキラキラした宝石のような体表を交互に眺める。
きっと、この二人と二匹のカメレオンと暮らす日々は宝石のように輝くだろう。そんな予感が、彼女の胸を温かく満たした。
ふと、和也が振り向く。
「彩、告白させてくれるかな。会えなくなってからもずっと君のことを考えてた。ずっと、好きだったんだ」
彩は和也に駆け寄り、二人はしっかりと抱き合った。
悠馬が決まり悪そうに
「仲がいいのはいいんだけどさぁ…。そういうのは俺のいないときにやってくれよ」
二人は慌てて離れ、そのあとは笑い声の三重奏になった。
カメ太が嬉しそうに長い舌を出し入れしている。
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