30人が本棚に入れています
本棚に追加
◆
いつかの誰かによく似た、あのけらけらとした明るい笑い声が聞こえたら、思わずそっちを見てしまう。さらに後ろ姿がよく似ていたりしたら、少しだけその後を追いかけてしまう。
そしてやっぱり違う人だと気付いたら、変な期待をしてしまった自分がなんだか恥ずかしくなって、ため息を吐いてまた来た道を引き返す。
やけくそみたいに煙草に火を付ける。
そんなことを繰り返しているうちに、あっという間に数年が経ってしまった。
俺は今でも、あいつのことをーー
最初のコメントを投稿しよう!