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終わる時はいつも
彼は私の中で果てる。
…勿論、ちゃんと付けた状態で。
正面でも
後ろ向きでも
この時だけは乱暴な彼。
人間という動物
何を考えているかわからない
違う生き物のような感覚。
別に、気持ち良くないとかではない。
でも
いつまで続くのかわからない中で
ふと我にかえると
そこにいるのは
私で息を荒げる彼。
喜んでいいのか
それとも怖がればいいのか
それすらわからない。
そのうち
彼の顔を見られなくなって
私はきまって目を瞑る。
何が現実で
何が非現実かもわからないくらい
ただそれにだけ集中出来る様に
私が彼と一つになれたことだけを
彼を感じられることだけを
幸せだと思えるように
ただひたすらに
幸せであると記憶するために
たとえ
終わった後の彼が
優しかった彼に変わってしまっても
呆然とする私を置いて
彼が遠くへ行ってしまっても
繋がっていたんだと
私と同じ世界の住人であると
触れることなく
涙を流すことなく
感じられるように。
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