変な女

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変な女

年齢差を考えると女の子、というべきなんだろうけど、まぁ女の子と言いたくなくなるようなことがあったのであしからず。 とある夕刻わたくしが「そうだ夕ご飯でも買いに行こうか」と最近引っ越した高層マンション【道営の5階建てエレベーターなしの5階】に引っ越したのだが、そこから出て愛車のワーゲン【ボロボロのラパン】に乗り込んで颯爽と走り出したところで手を挙げる女性が一人いた。 条件反射とは怖いものでパブロフの犬よろしく手を挙げられると止まる習性がある。 そして、今はタクシーの行灯(あんどん)もついてないボロラパンだと言う事を思い出し相手を(いぶか)しんだがもしや急病かも知れないと思い直し声を掛けた。 「どうしました?」 「乗せてもらえませんか?」 「どこまで?」 「近くのペットショップです」 「いいですよ」 全く良くないのだが、普段の仕事が仕事なだけに意外と違和感がなかった。 というか、ここまで書くとなにやら(よこしま)な気持ちでそんな事をしたのかと思われるかもしれないが決してそんな気持ちが起こる筈もないほど、、、タイプではなかった。 最近はマスク美人という言葉が浸透するほど、猫もしゃくしも見栄えよく見えるのだが、その女子が笑った時の目が(<川>)こんな感じだった。 (>川<)ならアイルーみたいでかわいいのだがその逆である。 しかしまぁ、こんなことも一つの経験かも知れないとそのまま乗せて行くと「なにする予定だったんですか?」と聞かれた。 「いや、夕飯を買いに」というと。 「なら一緒にどうですか?」 と言われた。 いよいよである。 いよいよ様子がおかしい。 そこで私はビシッと言った。 「いいですよ」 、、、と。、
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