変な女

4/4
前へ
/8ページ
次へ
そうして送り狼になる気もまったくなくご指定の駅に送っている間にまたおかしな事を言ってきた。 「携帯新しいですね」 「え?あぁ、まぁ、最近新しくしたから」 タイプは古いからおそらく見た目で新しいと言っているのだろうと予測した。なかなか、めざとい。 「前の携帯はどうしたんですかぁ?」 「え?いや、家にあるけど」 家にあるけども、まさか、まさか、、。 「ほしいなぁ」 うぉい!どんだけだよ! 「いやぁ、家に行かなきゃだし」 「家に行っても良いですよ」 「………いや、さすがにそれは」 「家を知られたくないなら、待ってますよ、待てます」 「いやいやなんでほしいの?」 どうせ、売るんだろ? 「2代目がほしいんです」 ジェーソールブラザーズか? 「だったら、TUTAYAとかで売ってるんじゃない?」 「えーーーだったら買ってください」 あーだめだな、これは私が悪いのか? こいつ、何でも頼めば断らない人間を見つけたとでも思ってるんだな。 とはいえ、それを助長させたのは悪いとして。 どんだけ要求してくるんだ? それともあなたの周りには信じがたいほど良い人しかいないのか?  決して黙ってもちやほやされる様な人には見えないからおそらくそうなのか、もしくは、、、 信じがたいほどポジティブなのか? あるいは、人を騙す本でも読んでそのとおりにしてるのか? そもそも、私は人を騙したりする様な人間とよく遭遇する。 それはとりもなおさず私の中にそういうところがあるんだろうか?   あるいはよほど女を騙して泣かしていた過去があるんだろうか? もちろん前世で……。 とにかく、、、今はこの場をなんとかしなくては、、 「エーほしいなぁ2代目がぁ」 「………」 「TUTAYAいきましょうよ、案内します」 「………」 「あれ?なんで黙ってルンですか?」 「………」 「なんか、私、無茶な事言いました?」 「うん、まぁ」 「ごめんなさい」 「無茶と言えば、全部無茶だよ」 「………」 と、最後は少しシンミリして別れました。 別れましたってなんだw 赤の他人だから当たり前やw fin
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加