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しかし次の日、お父さんは申し訳なさそうな顔をして、ぼくの頭をくしゃくしゃと撫でた。
なんでもぼくに弟が出来る話はなくなってしまったらしいのだ。
「ごめんなぁ。楽しみにしていたのに」
納得できず、お母さんに泣きつこうとして、ヨータは思いとどまる。
お母さんが、ぼくよりも、父さんよりもずっと悲しそうな顔をしていたから。
お父さんは、お母さんの近くに行って、寄り添うように話しかける。
気にすることはないさ。また、いつかこういう機会はある。
ごめんなさい。わたしがこんな身体だから、ヨータを悲しませることになっちゃた。
大丈夫。二人分の愛でヨータを育てていけばいいじゃないか。
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