43人が本棚に入れています
本棚に追加
部屋に戻って、隆一と抱きしめ合った時
「 隆一さん、いつか、明治屋まで迎えに来てくださったでしょう?
その時、私、隆一さんを好きになったのよ。Mayにはできないことだから 」
「 そ、そう? 」
隆一は、頬を染めて、強く抱きしめた。
「 僕は、瑠璃ちゃんが、交番に財布を届けてくれた時だよ。
届けずに、自分のものにする人が多いのに、瑠璃ちゃんは、ちゃんと届けてくれた。
おまけに、こんなに綺麗で、可愛い。
僕は、幸せだよ 」
「 私の方が、幸せよ 」
Mayは、亡くなった、と云うより、天に召されたのだ。
少しも、悲しいことではなかった。
最初のコメントを投稿しよう!