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色々なことを、幸せに変えることが出来るのは、隆一とだからだ。
Mayとは、そうはいかないと思う。
父は、ゆっくりと車を走らせた。
私は、眠くて、眠くて、たまらない。
妊娠すると、そうなるらしい。助産師が
言っていた。人それぞれだけれど、そうなる人が多いいと。
「 私、眠いの。眠くて、眠くて、たまらないの 」
「 お腹は、張ってない? 」
隆一は、心配そうに訊いた。
「 張ってはいないから、大丈夫 」
ドレスは、前のよりいい生地で作ったと、継母は言っていた。
家の近くの、写真館で写真を撮った。
隆一と私。父と継母と四人。
「 お嬢さんは、お美しいですね。なかなか
いらっしゃいませんよ。こんなに美しい方は。
ご主人は、お幸せですね 」
「 あ、ありがとうございます。幸せです 」
写真館を出ると、隆一は、空を見上げて
「 お父さん~ お母さん~ 僕は、瑠璃ちゃんと結婚したよ~ 」
と、叫んだ。
隆一の、純粋な心に触れて、涙がでた。
隆一となら、なんでも幸せに変えられる。
そう思った。あの時。
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