新しい命

7/19
前へ
/554ページ
次へ
「 そんなに嬉しい? 」 「 あぁ。嬉しいよ。新しい命だからね。 僕は、妹も、両親も無くした。そんな僕に、イエス様は、新しい命を二つもくださったんだ。 嬉しくて、嬉しくて、たまらないよ 」 「 この子たちは、幸せね。いいパパで、幸せね 」 私は、お腹をさわって言った。涙が勝ってに溢れた。 「 瑠璃ちゃん 」 隆一は、私を抱きしめた。 部屋に戻って、二人でたこ焼きを食べた。 一間に、ミッフィーのベビーベッド、箪笥 が置いてある。 「 私、いいママになれるかなぁ? 」 「 なれるさ。瑠璃ちゃんは、優しいもん 」 そうして、私のお腹は、どんどん大きくなった。 隆一が、父親教室四回目に出席している時に、お腹が痛みだした。 「 お継母さん、お腹が痛いの 」 「 きっと陣痛ね。今からそっちに行くわ 」 痛みは、生理中の痛みに似ている。 継母は、すぐに、産婦人科医院に電話をした。 隆一は、急いで帰って来た。 「 瑠璃ちゃん、お腹が痛いんだね。先生は 陣痛でしょうと仰ったよ。早く行こう 」 呼吸法を、母親教室で習った通りにした。少しは楽だ。 継母は、出産に必要なもの二袋を持って来た。 おむつは、私の手縫いのものだ。 陣痛は、だんだん強くなっていった。 隆一に、支えられて車に乗った。
/554ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加