9人が本棚に入れています
本棚に追加
食事を終えて、私はコーヒーを飲みながら新聞の続きを読んでいた。
上杉さんは鼻歌を歌いながら食器を片付ける。
時計を見るともう九時を回っている。
私も昨日は夕方早めに起きていたので、そろそろ眠くなってきた。
しかし、上杉さんが帰る前に寝るのも悪いと思い、必死に目を開ける。
食器を食洗器に入れ終え、上杉さんは自分のコーヒーを淹れて椅子に座った。
「今から寝るのにコーヒーってのも良くないですかね…」
上杉さんはそう言うと笑った。
「そうですね…。もっとも私の場合はもういつコーヒーを飲んでも眠る邪魔にはなりませんけど」
と私は新聞を畳んだ。
「けど、上杉さんは今から運転するんで、しっかり目を覚ましておかないと…」
私はそう言って微笑んだ。
上杉さんは、その言葉にニッコリと笑った。
そして、
「先生、一つ相談がありまして…」
と言う。
最初のコメントを投稿しよう!