T1.休日の双子ちゃん

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「お昼できたよ」  お椀に味噌汁を盛りながら、ユキはいう。 「はあい。カゴだけちょっと置いてくるね」  ちょうど干し終わったので空の洗濯カゴを洗面所に置きに行く。戻ればリビングのテーブルには木製の四角いお盆がふたつ。ほかほかの白米とタマネギの味噌汁、メインには青々としたキャベツとカリカリベーコンに囲まれた目玉焼きが仲睦まじく並んでいる。 「ひとつだけだったの」 「なにが?」 「……双子ちゃん」  すっとメインの皿をさす。こちらへ双子、ユキには普通の目玉焼きが置いてある。なるほど。 「ユキが食べていいよ」  言いながら双子のお皿を持ち上げる。 「え、いいの!」  そわそわした目で見つめられてはそうせざるを得ないでしょう、という気持ちで口角も自然に上がってしまう。 「やったー!」  ユキは嬉しそうに受け取り、スゴモリのお皿を交換する。 「それじゃあ」 「はい」  両手を合わせて。 「いただきます」 「いただきまーす!」 (T1.休日の双子ちゃん 完)
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