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「ニャンでレンタル料が1万ニャンです?」
猫族は別のエアリースIIを操縦しながら、同乗しているアルサスに聞く。
「巨大烏賊を倒した漁師さんたちには、お安くしますだって」
飛行ギルドの金庫番にして守銭奴のアイシアが、1万イーヌで貸したのには驚いた。
隣島にもゲソ高値落札の情報が行っている。
船で担保もできるし、資産もあるアルサスとシエナのレンタルなら、お安く貸せる。
「それより、操縦は大丈夫なんでしょうね……?」
やっぱり同乗のシエナは、カランがヴィーンに勝てるかどうかが不安だ。
もし落とされればアルサスが飛行機代を弁償することになる。
「操縦がどうかと言われると、駄目ニャけど」
高速の輸送屋であって、戦闘機乗りではない。
でも攻撃担当のミライが滅茶苦茶強い。
射程も長いので空中戦になる前に勝負がつくはずだ。
別のエアリースIIは孤島に戻ってくる。
ミライとモリ君が下で手を振っているのが豆粒サイズで見える。
「お二人さん、そろそろ手動で車輪降ろしてくださいニャ」
アルサスとシエナは何てローテクな機体なんだと零しながら、車輪を降ろし始めた。
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