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エアリースIIの空旅は快適とは言い切れない。
「カラン、寝るな!」
都までは隣島より遥かに遠くて、操縦は睡眠の好きな猫族がする。
見張ってないといけない上に、航路も外れていく。
「寝て……ないにゃ?」
誤魔化すカランを怒るより、現在地点の確認をする。
「ここどこ!?」
つっぷしていた操縦桿は本来より左に傾いていて、砂漠の町が見えている。
ミライが後部座席からしょっちゅう指示していたのに。
「地図だと……ちょっと西来ちゃったけど、東に1時間くらいね」
燃料は足りなくなりそう。
補給の間、ちょっとバザールで物探し。
ミライはレンタルしているエアリース用の装備を物色する。
「前みたいな戦闘あると危ないし」
乗員用のジェラルミン防弾ボードを2つ、敵機確認用のスコープを1つ、緊急用の落下傘を2つ購入する。
「3人分じゃないんです?」
アルサスが聞くと、ミライは全部魔法で解決できると答える。
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