パティシエショップからのお便り

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 都は夕方の買い物の時間。 露天市ではチュニックやラフカラードレスが売られている。 鮮やかな紺が目に留まる。カランが手にとったそのポンチョコートは残念、女物だ。 「残念だけど着替えは必要ないんだよね」 エアリースIIに全員分の服は積んできた。  市から少し坂を下ると大通りで食事処が何軒かある。 「サンドイッチが手ごろかしら」 海老や鮭などの海鮮が挟まったパンを食べると宿のチェックインの時間だ。  向かう途中の路地で占いのお婆さんに声をかけられる。 「むむっ、光が見える、暗黒に立ち向かう仄かな光が!」 後はちょっと何言ってるか分からないのでパス。 占い師ってボケかかっている人多いのなんでだろう。 ミライはきっとデルゴスフィアの聖なる力がアルサスに引っかかってるのよとフォローする。 「感じてもらっても、魔法使いじゃないし、光属性じゃないし」 どちらかというと不祥事の暗黒属性だ。
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