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仕方ないので、根っことなるロックジャイアントを作った理由を聞いてみる。
「そんなの分かりきったことじゃ!」
絶望の洞窟は実は巨大戦艦グラムが大地に刺さったものだ。
戦艦の内部なのに自然が生い茂るようになって洞窟と化したらしい。
メガトンクラスの戦艦にグラムなんて、ネーミングセンスはおかしい。
「そのグラムって何で刺さってるんです……?」
「理由はな。この惑星ソライヌは冷え切っておるからじゃ!」
冷え切った惑星は巨大戦艦グラムの動力源で温められている。
だからこの孤島周辺は暖かいし、都が超絶な寒波に襲われることもない。
教授はアルサスの家の壁に勝手にチョークで図を描き始める。
「ところが最近の研究で、年々冷え切っていることが分かったのじゃ!」
数年もすると惑星ソライヌはスノーボール化し、人が住めなくなるという。
「じゃ、どうするのです?」
「決まっておろう。グラムをもうちょっと深く刺すのじゃ!!!」
何というアナログな発想。
つまりロックジャイアントでグラムを押そうというのだ。
シエナは教授の描いたレベルの低い巨人の絵が気になる。
「うちの家の壁に子供のラクガキっぽいものを残さないでください……」
ささやかな意見は気の毒なことに無視される。
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