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アルサスは漁があるのですぐに孤島に戻る。
暇になったカランとミライは飛行ギルドの周辺を散歩する。
「防衛隊が裏切ったら、その場で始末するってできるのかニャ?」
カランの疑問は正しい。
例えミライが正しくて都の防衛隊が間違っていても、戦えばその後問題になる。
裁判が開かれ、都のお偉いさんに渡す空賊利用輸送の書類の証拠を出すことになる。
「面倒でもやってやるわよ」
カランはミライの瞳の奥を見る。また空中戦をしたいように見える。
獣亜人を撃破したときの快感が忘れられないのかもしれない。
カランはさらに問い詰める。
「裁判って公正じゃないニャ?」
アルサスは不祥事を起こして孤島送りになったけど、完全には悪くないらしい。
それでも権力ある側が常に勝つ。アルサスには権力がなかった。
「んー。魔王ユキの直系であるわたしの魔法を喰らいたい馬鹿は、そんなにいないはずよ?」
裁判長を脅すのは最終手段だ。
ミライは裁判には絶対の自信を見せる。あー怖い。
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