信じられない救出劇!!

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「地球?」 「あたしはただの中学生で、毎日不幸に見舞われてて、それなのにウェインはあたしをハッピースターだって言って──」  これまでのことを洗いざらい話した。ウェインの魔法でいつの間にか月に来ていたこと、ハッピースターだ、救世主だともてはやされたのに、いざ出発しようとしたら指揮車が壊れて、そのせいで第一隊がモンスターに囲まれて危険な目にあって……。アリスタルコスに着いたら王子ふたりが捕われてしまったこと、助けようと潜り込んだけれど、ライナーとアーキスともはぐれてしまったこと──シラーさんもキースさんも、じっと黙って聞いてくれる。 「あたしは、地球に帰りたいのに……もう……帰れないのかも……」  また涙がこぼれた。またシラーさんが抱き止めてくれた。もう一度、声を殺して泣く。あたしを抱いたまま、シラーさんが「ありがとうね」と言った。 「え……?」   まだ涙の止まってない顔を上げる。 「あたしたちのために、地球から来てくれたなんて……」  シラーさんの目元にもうっすらと涙が出て浮かんでいる。 「必ず地球に帰してあげる。絶対、無事に帰してあげるから」 「はい……」  また新しい涙が溢れた。
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