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私は即リビングに戻り、談笑中の二人に割って入る形になってしまった。
「おかえりー。って舞花、どうしたの…?顔色悪くない?」
「本当だ。真っ青じゃん。何かあった?」
私は声を出すのも躊躇われたので、紙に「智也が来た。ドアの向こう側にいる」
と書いて見せた。
すぐに村上君がチャットに切り替えてくれた。
「大丈夫?警察呼ぼうか?」
「でもまだ、何もされてないの…警察って、何かないと動いてくれないのでしょう?」
「しっかりして舞花!充分付き纏われてるじゃない!徹なんとかして…」
「智也はまだいる?」
私はドアを見に行った。
「いる…ドアスコープからめっちゃこっち見てる」
「秋元さん、警察呼ぶよ。俺も合流するから」
育美も真っ青になってしまい
「徹も気を付けて…私はここから二人の無事を祈る事しかできない」
と泣いた。
「俺の大切な人達を泣かすなんて許さない。俺はチャットから退出して秋元さんの家に向かうから、二人は安心して雑談でもしてて。じゃあね」
村上君が来るまで、油断はできないと思った。
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