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受験生
私、秋元 舞花は父の影響で宝石が大好き。
持っているのはアクセサリーで、まだジュエリーは買えないけれど、いつか運命のジュエリーと出会いたいと思っている。
「また宝石の本見てるの?俺ら受験生なんだからちょっとは勉強しようよ」
そう私に声をかけてきたのは、彼氏の吉田 智也。
「わかってるけどさぁ。つい、ね」
私は宝石の本をしまい、教科書とノートを開いた。
たしかに今のままの成績だと、智也と同じ大学に行くのは難しい。
ここは学校の図書室。
最近は放課後に智也と勉強する事が多い。
…というか、智也に勉強を教えてもらう事が多い。
受験かー、だるいなー。
私はたるんでいた。
そんな私を見かねた智也は、こう言った。
「合格したらジュエリー?っていうの?買ってやるよ」
「え‼︎」
私は思わずその言葉に飛びついた。
しかし。
「あのね智也…ジュエリーって安くないよ?いや安いのもあるにはあるけど。そんなお金どこから出てくるのよ」
すると智也は
「俺1年と2年の時バイトしてたもん。結構貯まってるぞ」
自信満々に言うのだった。
私を鼓舞するためだろう。
もし合格できたら、あまり高くないジュエリーをねだっちゃおうかな。
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