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廃墟のごみ箱
これは今から二十年ほど前、事務員をしている女性Bさんがまだ高校生だった時に体験したという話です。
高校三年の夏休みに、仲の良かった友人四人とBさんの五人で、思い出作りにキャンプをやろうという話が持ち上がった。
友人の一人であるSくんの親戚がキャンプ場を経営しており、特別にそこを使わせてもらえることになったそうで、五人全員がそれぞれの親から了解を得て気心の知れた仲間だけでの思い出作りは、割とスムーズに実現できる運びとなった。
お盆になると親戚の集まりや墓参りなどで用事のある者もでてくるため、キャンプは七月の終わり頃にやろうということで計画は立てられ、それぞれ持ち込む物や役割の分担などを決めていった。
そうして、キャンプ当日。
無事に梅雨も明け、絶好の行楽日和となった七月最後の週末に、BさんはSくんの叔父が運転する車で東北某所にあるキャンプ場へとやってきた。
山中にあるそのキャンプ場には、Bさんたちメンバーの他にも数組の利用客が訪れており、それなりに賑わっている雰囲気が漂っていた。
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