7人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
突然すぎる行動。
なんであんな事をしたのか自分でも解らなかった。
通りすがりに朝の挨拶をするかと思ったが····鼻をホジってそれを同級生の少女の肩に擦り付けた。
「キャー!! 」
その少女は叫び声を上げた。
「何すんのよ! この馬鹿! 」
その少女の友達数人に取り囲まれて文句を言われ続けたが被害者の少女はティッシュを取り出し涙目でハナクソを処理していた。
小学校5年生の出来事だった。
それから俺はいじめられっ子まっしぐら。
アイツは異常者だ。
変人。
バカ、普通の行動取れないよ、近づくな。
今まで可もなく不可もなく目立たない少年Aの俺がクラスも一緒じゃない女子のみならず男子まで陰口三昧。
悪口は耳にするけど学校以外でも誰も俺には近づかない。
進級間近まで続いた完全孤立。
楽しくもないけど辛くもなかった。
教師も気が付かない状況で、たまたまその少女と2人で1日当番で疑問を投げかけられた。
「なんでハナクソ付けたの? 私、アンタに何かやった? 」
「俺もわかんね。只さお前何時もキラキラしてるじゃん。良いな〜って思っていた」
そいつは黙ったまんま返事もしないで当番でやることを黙々と行ってた。
「ゴメン、俺は知らなかったんだ····告白する言葉も場面も」
少女は頭のネジが外れたのかと思うほど笑った。
「アンタ、バカ! 沢山ある言葉の表現方法一緒に覚えていこう」
「ありがとう、これからも宜しく」
俺が返事をした後お互い笑った。
何処で上手く行くかなんて解ったもんじゃない。軽犯罪でこんな上手く人と繋がりが持てるなんて····これを教訓にして変な行動なんて取らないと心に深く刻み込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!