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くねくね第2話
その後だいきのもとに祖母がやってきた。
「だいき、あの白い人を見たのか。」
「見てない」
「よかった」
祖母は安心した様子だった。家に帰るとみんなが泣いてるなか、お兄ちゃんだけ狂ったように笑いながら、あの白いものと同じようにくねくね動いていた。
「だいきはここにおいておいたほうがいいだろう。数年経ってから田んぼに放してやるのがいちばんだ。」
祖母がそういった。
「そんな、、、」
だいきは大声で泣きじゃくった。
その後、まことにあったものは誰ひとりいなかった。いたとしても同じようにくねくね踊っているのだろう。
10年後
未だに、だいきは兄のことをずっと思い出していたようだ。田舎ではなく、都会に引っ越ししてサラリーマンとして仕事をしている。そんなある日、第きと同じような経験をして人と出会った。
「あなたもくねくねというものを知っているんですね」
「はい、15年前のとき、私の兄がくねくねになってしまいまして。今でも寂しく思っております。」
「そうなんですね。私も10年前に同じ経験をしました。」
「一体くねくねとは、どんな人物なのでしょうね」
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