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「あんたどういうつもり!? さっきから椿銃砲店さんの射撃サポート・システムが送ってくれる映像を見ていたけれど、よりによってマリア様の石像を狙うなんて」
「それは隊長、たまたま部室から近くにマリア様を狙える場所があったからで……」
「さっきから数発撃っていたのを見ているのよ! マリア様、いや、パルーシアの生徒に当たっていたらどうするわけ!? 銃の施条で誰が撃ったのかすぐに知られるわよ」
すみませんすみません! 結局当たらなかったから勘弁してください……と治子は隊長に謝った。
たしかにGPSによる位置情報の把握、偵察衛星からの地上の映像──椿銃砲店が現在、鋭意開発中の狙撃サポート・システムはかなりの情報収集を行う。そして、その演算にはかなり高性能のマイクロ・プロセッサが必要だった。
治子はてっきり椿銃砲店だけに情報が流れていると思っていた。
が、治子のAW50狙撃銃のサポート・システムの情報は小佐野隊長にも流れ、見られていたということになる。
「まあ、来栖さんはまだサポート・システムを使いこなせていない、椿銃砲店のアリョーシャちゃんからそう聞かされて、当たらないからって黙っていたんだけどね!」
くっそ……と治子は悔しがった。
それにアリョーシャちゃんも人が……まあ半分猫半分人間だが……悪い。
隊長に見られると知ったら、さすがにあんなことはしなかった。
「とにかくその場を片付けて早く部室へ帰ってきて」
小佐野隊長がなぜか切迫感を漂わせている。
──いやな……ではないがなにかの予兆を感じさせる。狐ハーフの治子だからこその感覚だった。
「了解」と治子が応えると通話が切れる。
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