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「オレずっとセンセイのこと見てた。一年の時初めて見た時から綺麗だなって思ってて。偶然にも素のセンセイも見られて。自然体なセンセイは可愛いし、オレとのこともの親身になって話聞いたりしてくれて、惚れるなって方がムリだった」
「いえ、私はそんな…」
ストレートな言葉に普段だったら絶対に変わることのない真冬の顔色が赤く染まる。
「喧嘩ばっかりだったオレが大学に受かったのも、夢を見つけることができたのも全部センセイのお陰だ」
至近距離で見つめられてそんなことを言われて真冬は何を言えばいいか視線をさ迷わせる。
「センセイ言ったよな。一年の時オレが初めて告白したら生徒は対象外だって。だったら卒業式の日もう一度言うからって。だからオレ待ったよ。2年とちょっと。オレ今でもずっとセンセイが好きだし、これからもずっとセンセイだけだ…」
「えっと…その」
ちらりと横を見ればやけどしそうなほど熱い目で真冬を見ている。
その目に恋愛初心者の真冬の頭はパンク寸前だ。
「わ、私そんなできた人間じゃないし。アニメオタクだし、部屋は汚いし、不器用だし、料理もしないし」
緊張が極限状態にきてしまった真冬は今まで人に言ったことがないことまで話してしまう始末。
教師としての仮面を脱ぎ捨てていることにも気づいていない。
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