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今こそ決行しなくっちゃ。あたしの告白大作戦。せっかくプランニングしてきたんだから。
その1、ジェットコースターでドキドキ作戦。
「拓也、ドキドキしてる?」
「おう」
つり橋効果であたしに恋愛感情芽生えてくれないかな、なんちゃって。
「もしかしてあたしに、ときめいちゃった?」
「これから落ちるって意味でに、決まってんだろおぉぉーっ!」
キャーキャー叫べて楽しいけど、作戦失敗。
ちっ。……しょうがない、次!
その2、間接キスでキュンキュン作戦。
あたしはそろりと拓也のジュースに手を伸ばす。
「おい。千晴の、そっちだぞ」
だけど、拓也に見つかっちゃった。
その声があまりに冷たいものだから、あたしはとっさにしらばっくれる。
「そーだっけ?」
あたしはようやく思い出した。
そういや拓也って、食べ物飲み物に対してだけは、やたらと潔癖なんだった。
「俺のもんに触れようとする奴は、何人たりとも許さねえ」
間接キスしてるとこなんて見つかっちゃったら、激怒されるに決まってる。
「待って。ほぼ暗殺者の目でこっち見ないで」
キュンキュンしようと思ってたら、結局ムダにひやひやしただけだった。
うう……。この作戦、そもそも無理があるって、なんで気づかなかったの。あたしのバカ!
もうちょい空気温めてから、最後の作戦行きたかったんだけどな。……次!
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