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それでも何かが引っかかり、内心で首を傾げる。小さな違和感は、グラスに口をつけると同時に消えていた。
「美味しいです」
甘く爽やかで飲みやすい。喉の渇きを潤すにはちょうどよく、ジュースらしい甘みを含みつつも後味はすっきりとしていた。
「こういう味、好きかなって思って。好みに合って良かったです」
嬉しそうに話す千歳に、唯はまあいいかと思うことにした。本当はお酒でも飲んでしまいたかったが、作ってくれたものを飲んだらお酒なんてあまり入らない。無理にでも飲もうとすれば、千歳に対して拒絶感を持っているように見えるだろう。唯はそう思われたくはなかった。
「冷蔵庫の中って他にもジュースとかあるんですか」
「ありますよ」
「じゃあ、私も何か作ってみてもいいですか」
「はい」
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