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千歳は唯の秘部にはまだ触れていなかった。その場所に触れてしまえば、すぐにでも唯は千歳を受け入れられる状態になるはずだが、そうしない。
寝落ちするまで触られたことのある秘部は、赤く膨らみ唯を悩ませる。綺麗な場所ではないから触れて欲しくないと言っていたのに、優しく攻め続けられた快感を思い出してしまう。
「うっ、ンぅ……ふ、ぁあっ」
言わないと、触れてもらえない。
「千歳さん……」
どうせ、これからもっと恥ずかしいことをするのだ。こんなところで躓いていては、いつまで経っても先に進むことができない。
「股の間……も……」
「はい」
これで伝わるだろうか、と唯は口を閉じる。
しかし、千歳は続きを促すように首を傾げた。
「や、やっぱり、いいです」
「唯」
羞恥が限界を迎えて、唯は俯いた。
「すみません。意地悪でこんなことをしているわけじゃなくて……今日は緊張しているみたいだから、いつもより時間をかけてから触れた方がいいと思ったんです」
こっちを見て、と頭を優しく撫でられた唯は泣きそうな顔で千歳を見る。
「もう大丈夫なんですか?」
「大丈夫、です」
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