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一枚、二枚、三枚……とコンドームを置いていく。
「そんな……そんなに使いますか」
「使います」
ぺりぺり、と正方形の包みがさらに増える。
「千歳さんは……その、そんなに……?」
「唯が痛まないように我慢するので、痛みがなくなったら付き合ってくれますよね」
「あ……あ、ええと……頑張ります……」
いや、頑張れるのか。
本気か。
思わずサイドテーブルにある水とスポドリを見る。そして腰に敷かれたバスタオルにも意識が向いた。
本気も本気。真面目に用意していることに気づいた唯はものすごく混乱した。
「あの、千歳さんもしかして……」
「どうかしましたか」
言いながら、千歳の手は止まらない。箱の中にあるすべてのコンドームを個別にして、いつでも取れるように枕の横に置いている。
顔の横にある山盛りになったコンドームの圧がすごい。
「最初から諦めるつもり、なかったんじゃ」
あまりに準備が良すぎる。そういうことになると分かっていたかのようだった。
「まさか。唯に選んでもらえなかったら、諦めましたよ」
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