第4章 終わりの日(6)

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 唯は股の間がヒリヒリと痛んだが、それよりも千歳の肩を思い切り噛んでしまったことの方が気がかりだった。唯が感じた痛みよりも酷いはずだ。  しかし千歳は唯を励ますように頭を撫でる。  彼女も何か言いたかったが、まだ口は千歳の肩で塞がれていた。 (千歳さんもこんな気持ちなのかな……)  痛い思いをさせたくない。そう思わせてしまうだけで、すごく不安になる。 「俺は大丈夫ですからね」 (千歳さん……)  すこしでも早く、千歳を受け入れてしまいたい。どうしてこんなにも、痛いことが苦手なのかと情けなくなる。何でもいいから伝えたくなった唯は、口に挟んだ肩へ舌を這わせた。千歳が頭を撫でてくれた時のように、ゆっくりと舌を動かす。 「……っ?」  腰はピタリと止まっているはずなのに、唯の中に挿っているものが、ぐんと膨らむのを感じる。おかしい。肉壁がいっぱいいっぱいになるほど広がっていく。 「……大きくしたのは唯ですからね」  だから痛くても責任を取ってと切羽詰まった声で千歳は言う。  唯は目を丸くしながら、さらに大きくなってしまったもののことを考える。
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