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この清涼感のある上品で物静かな男の下半身はどうなっているのだろう。その見た目に見合う形であるべきだ。そうでなければ、千歳を知るほとんどの女性は泣いてしまうのではないか。いや、唯は誰にも見せるつもりはないけれども。
(今まで触るだけの時は、こんなことなかったのに……!)
だから体に千歳の肉欲がめりめりと主張してくることに混乱する。彼は無理に押し挿ろうとはしないので、それだけが救いだ。唯の体が千歳に馴染んでいくのを待ちながら、ゆったりと進んで行く。
「もうすこしですからね」
(も、もう半分くらいは挿ったかな……?)
残念なことに現実は千歳の小指の第一関節分しか挿っていない。
千歳はこれでやっと亀頭部分が挿りますという意味で言ったのだが、唯が勘違いしている気配を察知しても訂正はしなかった。たぶんその後も「後もうすこしです」と言い続けるだろう。
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