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千歳の一週間近い努力の甲斐あって、唯が痛みを感じることはほとんどなかった。それを上回るほどの快楽がとめどなく流れ込んでくる。気持ちよすぎて、頭がふわふわしそうだった。あんなに怖かったのが嘘のように、唯も腰が動いていく。その動きを知った千歳はすこしずつ腰を動かすペースを速めていった。その反動で一度離れてしまった唇に、千歳は噛みつくようにキスをする。
そうしてしっかりとくっついた姿勢のまま動き、とうとう千歳が大きく息を吐く。ピタリと腰を止め、顔に似合わない勇ましいものがトクトクと脈打った。
「千歳さん……?」
ずっと動いていたから疲れただろうか。純粋に千歳の心配をした唯は、彼の頭に手を伸ばす。普段であればとっくに寝ている時間だ。その証拠に、彼の目はとろんとしていた。
「ん……もう一回」
が、それは眠気のせいではなかったらしい。むくむくと唯に包まれたそれが大きくなる。ゆったりと腰を引き抜くと、コンドームの山から無造作に一枚取り出して付け替え始めた。その様子を、唯は見る勇気がない。サイドテーブルの辺りを眺めていた。
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