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(これ以上、寝たらだめ。明日から仕事なのに起きられなくなる……)
どんなに疲れていても、その心配が先に出る。
(でも、明日には治ってるのかな)
これ以上ないほど、体がどろどろになっている。瞼は数秒ほど持ち上げるのがやっとで、ほとんど目を閉じていた。
「唯、起きたんですね」
同じ時間に寝たはずの千歳は、声だけでもすっきりしている。朝になるまで唯を鳴かせた人とは思えないほど、穏やかな表情だ。
「ここで力尽きたのかな」
「千歳さん……」
唯のそばに寄った千歳は、彼女の顔を覗き込む。滑り落ちているナイトドレスの肩紐を掴んで結びながら話しかけた。
「眠たかったら、まだ寝ていてもいいですよ」
「……でも、喉も渇いたしお腹も減って」
「サンドイッチなら食べられそうですか」
「食べたいです……」
「じゃあ俺に掴まって」
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