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もうこのまま、本番がなくても気持ちよくなってコロンと眠りにつきそうになる。
千歳はそうなっては困ると、音を立てて唇を吸う。小さな刺激に、唯の肩は跳ね上がり身をよじった。何かを隠そうとする仕草に気づき、千歳は腰から太ももの内側へ手を移動させる。もう隠すような仲でもない。控えめな性格の唯とは違い、そこはとても淫らだ。きっともう我慢ができないとばかりに、糸が引くほど潤っているのだろう。
「唯」
ねだるように千歳が名前を呼ぶと、唯は恥じらいながらもそっと足を開く。下着の上から指を這わせると、唯は声にならない声を上げて千歳にしがみついた。これでもまだ刺激が強すぎたらしく、ふるふると首を横に振る。まだそれほど愛撫もしていないのに、敏感になっていた。
「痛かったですか?」
「痛いわけじゃなくて、頭の中が真っ白になってしまって……」
前はここまでではなかったのに、と唯は自らの体に羞恥心を抱く。
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