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しかし、こうなった原因は千歳にある。恋人契約中、千歳は唯が痛まないようにと外側からじっくり何時間も愛撫を続けたからだ。なのに唯はそのせいだとは知らず、自分はとんでもない変態なのではないかと勘違いしている。
「大丈夫ですよ」
元凶である千歳は優しく唯の頭を撫でた。説明する気はない。触れることを拒まれる理由を自ら作りに行く気はさらさらなかった。
「指だと刺激が強いのかも……」
何か思いついたらしい千歳は、じっと唯の顔を見つめる。
唯は内心で首を傾げた。
この顔は、良くないことが起こる前兆ではないだろうか。
けれど、どれほど見つめ返してもこの上品な顔立ちが崩れることはない。何の情報も読み取れないまま、数秒が経過した。
千歳は唯に軽くキスをすると、体を下げていく。
どこかに行くのだろうか。
不安になる唯だったが、その頭はちょうど唯の下半身まで来てピタリと止まる。
「千歳さん?」
何故か唯の両足が掴まれた。そして下着を剥がれ、熱く濡れた割れ目が露わになる。
「あ、あの……近い……」
「指よりも舌の方が、刺激は少ないですよね」
そうなのだろうか。
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