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基本的に、千歳は唯が嫌がれば止める方だ。だから唯も頑張って伝えれば、止めてくれるだろうと思っていた。
しかし、例外もある。
今は契約でも何でもない本当の恋人。千歳は唯に甘えていた。言葉だけの力のない抵抗には構うことなく、自分のしたいことを優先している。本当に嫌がっていたら、さすがに止めるが。
「き、きたない、のに」
「綺麗ですよ」
「んぅ……っ」
千歳はそうっと唇で赤く腫れた芽を摘まむ。
唯はどうにか、千歳の顔に腰をぶつけないよう我慢したが、そこ以外はもうぐちゃぐちゃだ。抵抗しても無駄だと分かった彼女は、両手で千歳の匂いがする枕を抱きしめ、顔を埋める。
「こうしてちゃんと濡らしておかないと、唯が大変な思いをするんですよ。滑りがいい方が痛くないし、気持ちが良いんですから」
「それは分かっているんですけど!」
くちゃくちゃと鳴る卑猥な水音を掻き消そうと声を張り上げる。
あの甘く清らかな顔が、自分の一番綺麗ではない場所を舐めているのかと思うと、視界を塞ぎたくもなる。なのに、しっかり気持ちよくなってしまっている自分自身に唯は軽く絶望していた。
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