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唯は最初に千歳を受け入れた時の痛みを思い出す。だが、その痛みはもうないと予感していた。
「もう必要ないですよね」
千歳は唯が顔を埋めている枕を奪い、上半身を抱き寄せる。抱きしめるなら自分がいいと主張するかのようだった。額が触れるほど顔も近づけ、笑みを零す。けれど唇が唯に触れることはない。
「……キス、しないんですか?」
「嫌かと思って」
唯が汚いからと言っていた場所を千歳は綺麗だからと舐めていた。彼は気にしないが、唯は嫌かもしれないと思ったらしい。
「嫌じゃないです」
体を繋げているのに、キスの一つもできないなんて寂しい。
先っぽを埋めただけの千歳に腰を寄せ、唯は悶えて震える唇を彼に押し当てた。
「……っン」
腰の角度を変えたせいだろうか。唯の中でぬぷりと勢いよく膣内が開かれる。不意の出来事に、彼女の両膝はガクガクと揺れた。まだすべて挿ったわけではないのに、先に良くなってしまっている。
「本当だ。あんなにしたのに唯の中、だいぶ狭くなってますね。辛くないですか」
「んぅ……ん、大丈夫……です」
「痛くない?」
「は、はいっ……だから、あの、もっもう全部……?」
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