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千歳が今度はゆっくりと腰を引いていく。
唯の体は切なさで震え、千歳の屹立を強く締め付ける。全身で離れたくないと訴えていた。
その期待に応えるように、先端が抜けそうになる直前で腰を倒していく。
「ん……ふぁ、ひっ、ン」
再び埋まる快感は唯の理性がどうにかなってしまいそうなほど焦れったいものだった。どれほど体が快楽を欲しても、千歳の屹立は唯の最奥を優しくタッチして離れていく。
彼女の心と体はこんなにも乱れているのに、千歳は甘く蕩けるような笑みを浮かべながら頬や耳にキスをする。そこには我慢なんて二文字は見受けられなかった。
我慢することになっているのは唯の方だ。
まさか、もっと激しくして欲しいと懇願したくなる日が来るとは思わなかった。
このゆったりとした快楽はいつまで続くのだろうか。これでは優しい拷問のようだと、唯は降参するように千歳の頬も唇も喉もキスをする。無意識ではなく、意識して誘惑していた。
「千歳さん……」
「そんな顔をしてもだめです。明日、お腹が痛くなるのは唯なんですよ?」
「で、でも」
「休みが来るまで我慢してください」
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