第5章 全部あげたい(5)

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 顔に似合わない凶暴なものが唯を深く抉る。  もう達してしまいそうな唯は、千歳をそこへ誘うように顔を寄せた。  道連れにしようとする彼女の行動に、千歳は小さく吐息を漏らす。 「はい」  誘いに乗るように、唯の手に指を絡める。簡単には解けないように繋ぎ、二人は深く長い果てを迎えた。
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