主神の祝福

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 黒衣の神がレオンのそばを離れ、天蓋のある広いベッドへと向かう。  銀盤の中に、青年が薄いシャツと下着とを脱ぎ落としていく様子が映し出された。  盛り上がった胸筋の上で淫らに尖った乳首に、美しく溝の走った腹筋。  どうしても幼い印象を受ける、短く剃られた薄い陰毛――そして初々しい色をした性器。  引き締まった尻もあらわに、素足で彼は床に降り立ち、伴侶の元へと歩いていく。  主人のベッドの上ではカインが長靴(ブーツ)を脱ぎ、黒いローブを傍の椅子の背に投げた所だった。  その両腕が、全裸でベッドに上がったレオンを迎える。 「カイン、……欲しい」  青年は蕩けたような表情でそう告げると、カインの太腿を跨いで膝立ちになった。  白い筋肉質な腕が伸び、高襟の軍服の留め金を献身的に外していく。  彼にそれをさせたまま、銀髪の神はその指先で目の前の均整のとれた裸体をなぞり、尾を白い内腿に這わせ始めた。 「さて……。まずはお前がここでどんな夢を見たのかを聞かねえとな」 「しつこいぞ……もうその話はいい……っ」 「そういう訳にはいかねえなあ。さあ、さっさと言わねえとお前の可愛いここを永遠に焦らすことになるぞ……」  無防備な尻の狭間に尾がわずかに突き込まれ、ツプッツプッとごく浅く出入りする。 「はっぁ……っ、カイン……、っひ、そんな所ばかり……っ、やめてくれ……っ」  尾に体液がトロリと伝い始め、純朴そうに見えた青年の腰が淫蕩に前後に揺れ出す。 「アあ……ッ、も、もっと奥まで来てくれ……、お願いだ……っ」  目元を染めたその艶やかな表情に、バアルは紫の瞳を楽しげに細めた。 (なるほど、昼は淑女、夜は娼婦というやつか。それにしても、こんな真面目そうな青年を、どれだけ仕込めばこうなるのやら)  映像の中で、青年は二つの大きな乳首をしごくように愛撫され、身を悶えながらカインの尾を貪っている。  その股間のピンク色の雄は触れられもせずに硬く立ち上がり、ユラユラと切なく揺れては先走りを垂れ流していた。  尾はやがて逃げるように引き、入り口の襞のごく浅い場所を擽りながら出たり入ったりし始める。  完全に先端が抜かれてしまう度に、切ない悲鳴がレオンの喉を漏れた。 「カインっ、ァあ……っ、抜くな……っ」 「やれやれ、お前の前と後ろから垂れたスケベ汁がシミになってるぞ……またシーツを替えるのか……?」 「はぁっ、許してくれ、……久しぶり過ぎて……っ、止まらな……っ」 「さぁ、お前はどんな夢を見て俺のベッドを汚したんだよ……」 「……っ。……城の、庭で……お前とする、夢だ……」 「ふうん? それだけなら何も隠す必要はないよなあ……?」  クプッと音を立てて尾が抜かれ、尖った先でクルクルと濡れた後孔を擽り始める。 「んぅ……っ、カイン……、やめ……っ」 「さあ、続きを話せ……」  唇が耳朶の薄い部分を食み、爪の長い指が哀れなほど尖った青年の乳頭を弄ぶ。  彼は首筋まで真っ赤になりながら、掠れた声で告白した。 「……しながら、訓練中の部下達に、見られてしまう、夢を見た……」  赤い瞳がぎょっと見開かれた。  青年が涙ぐみながら弁解する。 「おっ、お前のせいだ……っ、お前が窓の前でしたがったり、ヴィクトルの目の前であんなことをするからっ、……っ、そ、それで、そんな恥ずかしい夢を……っ!」 「――驚いたぜ。青姦で人に見られてねえとイケねえ身体になっちまったのか、お前」  揶揄する言葉に、レオンは慌てて大きく首を振った。 「ちっ、違う……! 誤解だ、あんなのもう二度と俺はっ……っ、あ!」  尾がかなり深くまで突然突き上がり、青年の引き締まった体が大きく痙攣する。 「なーにが誤解だよ。見られたくてしょうがねえんだろ? この完勃ちオッパイと、チンポ咥えるのが大好きですぐ濡れちまう穴を」 「ちが、あぁアッ! ……っひ!」  乳首にカインの舌先が触れて捏ねまわし、その指が腹を辿って充血した竿に降りて行く。 「それとも、この赤ん坊みたいな色の童貞チンポを見られてえのか? ーーお前、完全に童貞だってバレてるもんなぁ、あいつらに」  ヌチュヌチュとそこを扱かれ、もう片方の手で重そうに張った玉を弄ばれて、青年の呼吸が切迫した。 「清潔な総長さまが尻を振って男を欲しがってるとこを見たら、あいつら何て言うかな……?」  白い尾がニュッと引き抜かれ、その濡れた先端が肉茎の根元から絡みつく。  指が離れると、その尾はクチュクチュと音を立ててそこを扱き始めた。  カインの手がレオンの尻たぶを両側から掴み、ギュッと爪を食い込ませながら広げる。 「アァ……っ!」  そのまま卑猥な動きで尻が揉まれ、だらしなく口を開けた青年の後孔がヒクッヒクッと痙攣するたびにシーツに新しいシミが生まれた。 「それでお前は、どんな体位でオネダリしたんだ?」  レオンが痺れを切らし、カインのズボンのウエストを留めている金具に手を掛ける。  拙い指の動きでようやくそこを開くと、神の持つ長大な雄が、反り返るようにしてそこから姿を現した。 「お、俺は……っ、お前の上に乗って……う、後ろから……」 「へえ……。じゃあ、それを今してみせな」  カインがベッドの頭側に向けて身体を倒し、肘で上体を支える。  レオンは身体を逆に向け、伴侶に背中と濡れた穴を見せつけながらそそり立つ怒張の上で徐々にしゃがんだ。 「……う……はぁあ……っ」  太い雁首の先端がめくれた後孔に引っ掛かり、赤黒く丸みを帯びたそれが柔軟な襞の中に飲み込まれてゆく。 「ぁあ……これで、奥、まで……」 「ふ……バックからケツを奥まで突かれるのを、人に見られたかった訳か……」 「そんなこと言ってな……っ、あァ……っ!」  青白い両手が逞しい腰を掴み、下からズンと突き上げる。 「はっ、……ぁあ……っ」  雄を堪能するような甘い喘ぎが断続的に上がり、青年が夢中になって腰を揺らめかせ始める。  するとカインは起き上がり、彼の耳元に赤い唇を寄せた。 「――いいことを教えてやろうか……この部屋、今、覗かれてんだぜ……」  ひっと息を呑む音が上がる。  銀盤の映像に集中していたバアルは肩を竦めた。 (なんだ、バレていたのか)  開いた尻の狭間に深々と雄を受け入れた青年は、慌てて腰を浮かそうとしたが、カインの両腕に囚われたはずみで尻を落とし、益々自分の中を抉る羽目になった。 「あーっ……!」 「ほら、お前のいやらしい穴、覗き魔にしっかり見せてやれ……」
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