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08、明後日から出勤することに(号泣)
仕事しないと生活できないのはわかっているが!
が!
行きたくないよぅー。甘えんなコラ。というわけで優美香です。
2023/02/09(木)14:28
はじめのうちは二ヶ月休む気、満々だったんだけど。ちょっと無理みたいですー(涙)。
誰にも需要がないかもしれないけれども、ここでしか固めて書けないので。すみませんエブリスタ運営さま。この場所、お借りいたします。
先日、ラジオで聴いた落語噺について。ひとつ、しばらくお付き合いくださいませ。
NHK総合ラジオ、土曜日に放送する番組なんですけど。「真打ち競演」っていうんですけど。
この番組に春風亭一朝師匠が出演しておられました。先のエッセイにも書きました一之輔さんの御師匠さんでいらっしゃいます。
実は昨年八月に新宿末広亭・夜席に行ったときにいただいた番組表で、一朝師匠が記載されているのですが。わたし全然まったく一朝師匠のこと記憶していないのです。
なんてヤツでしょうか自分。
あの日の自分をシバキ倒したいでございますです!
さて話を戻しまして。
ラジオで一朝師匠が演じられたのは「尻餅」という古典落語でした。大晦日の貧しい夫婦のストーリー。
いやー。もー。これがさ!
ラジオという耳だけオンリーの媒体でも、火鉢を囲む夫婦の状景がはっきり浮かび上がってくるのです。
それに加えて一朝師匠の江戸弁の歯切れのよいことと言ったら!
この「尻餅」に出てくる夫婦は貧しくて、正月のお餅も買えない。所帯を持って八年くらい経っている。
亭主は気分だけでも、正月気分を味わいたいと思いはじめるんです。
というのも、おかみさんがしつこく「うちは正月なのに餅も買えないのよ! あんたが稼いでくる分、全部きれいさっぱり使っちまうからだよ! お正月なのにー!」とか色々と言ってくるからなんですけれどもね。
で、自分の嫁に「後ろを向け。着物をめくりあげて、俺に尻を見せろー」と言うんです。
「えっ。あたし……この着物を全部、めくりあげなきゃいけないのかい。あんたの顔の前で?」
「あったりまえだー」
「い、いやだよぅ」
「おめえ、さっき『あんたの言うことなら何でも聞く』って言ったじゃないかぃ!」
なんという羞恥プレイ。江戸時代で良かったね! 今の時代ならば確実にモラハラ離婚案件だ(笑)。
で、恥ずかしさに耐えながら。おかみさんは亭主の眼前に自分のお尻を晒け出すんですね。
所帯を持って八年も経つ間柄なのですが、あらためて「どーん」と嫁のヒップを見た男は、思わず固唾を飲んでしまう。
「わぁ……っ」
この「わぁ……」が、もうね。感嘆のため息まじり。新鮮に驚いている男性の、心底からの「ひとこと」ということが、ビシビシ伝わってくるのです。
ほんとに素晴らしかったの。
ここからはサゲ(漫才でいうところの『オチ』のことを、落語ではサゲと呼ぶんですね)に向かって、展開していくのですけれども。
最後まで噺を聴いて、わたし自身が「わあ……っ」って言ってたよ。
音声だけでキャラクターや臨場感を伝えるって凄い……あらためて思った次第。
ささやかだけれども、たしかに感じた清らかさは今後もずっと、持っていたいな……と。
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